EWIはサックスの練習に使えるか?
Akai Professional 管楽器 ウインドMIDIコントローラー EWI USB
- 出版社/メーカー: AKAI
- 発売日: 2014/11/21
- メディア: エレクトロニクス
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久々にサックスとEWIの記事を書きます。
サックスをやっている人の一番の悩みって、多分、練習場所と、練習時間だと思うんですよね。
サックスって物凄く大きな音が出ますから、普通に家で吹いたら、めちゃくちゃ迷惑で苦情が来ちゃいますし、かといって、毎回スタジオに入っていたらスタジオ代もバカにならない。
どこかの河原とか、海とか、思いっきし吹いても誰にも迷惑にならない場所が近くにあれば、すごくいいのですが、中々そうは行かないですよね。
因みに、チェッカーズの藤井尚之さんは、チェッカーズ加入前に、本当はギターをやりたかったそうですが、先にギターのメンバーがいたため、お前はサックスをやれと言われ、毎日河原で吹いていたそうです。
高杢氏がバイクで毎日送迎えしてたみたいな話を何かの本で書いてました。
高杢氏がバイクで河原に尚之さんをおろし、何かの用事か練習かが終わったら、高杢氏が河原に迎えに行ってというのを何ヶ月も続けたそうです。
もしかしたら、送り迎えしてたのは、高杢氏ではなくフミヤ氏かも知れないですが、詳しくは忘れました。
でも、今考えると、高校時代に、毎日河原で何時間もサックスを吹いていたら、それは、物凄く上手くなりますよね。
今になって、若いころの膨大な時間の中で行ってくる繰り返しというのは、その後の人生における一生の財産でもあると思います。
若い時は何気なく時間を潰してしまいガチですし、毎日の繰り返しにも何の価値も見いだせなかったりしまいがちですが、学生時代に覚えた事、身につけたことは、技能、知識、身体、習慣、全てが一生の財産なんだと、今になって改めて思いました。
このことは、子供達にも伝えていきたいなと思います。
さてさて、話をサックスに戻すと、そう、サックスの練習って気軽に出来ないのが結構ネックだったりするんですよ。
んで、サックスの演奏技能を分けて考えると、大体3つに分けられると思います。
即ち、息の使い方、指の使い方、頭の使い方、の3つです。
息の使い方は、その名の通り、どんな風に息を吹き込むか、腹式呼吸でしっかりと吹き込めるか、アンブシュアの締め方と緩め方のコントロール、音をひっくり返したり戻したりするコントロール、高音の当て方、低音の吹き込み方、などなどです。
指使いは、半分頭も入りますが、基本的にはスケールですね。
そして、全てのシャープとフラット、替え指、低音部のイレギュラーな指、パームキー、フラジオ、などです。
頭の使い方は、さっきのスケールでもそうですが、自分が何の音を出しているのか、スケールでの音の順番、コードアルペジオだったり、吹きたい曲の譜読みであったりもですね。
そして、これらをいきなり全部込めてスタジオに入ると、どれも中途半端な感じであっという間に1時間経ってしまうって悪循環ループにハマってしまうんですよね。
なので、どうにか、もっと効率よくサックスを上手くなる方法はないだろうかと考えた時に、見つけたのがEWI-USBでした。
EWI-USBを見つける前に、先の3つの内、指と頭は家で練習が出来るだろうと考え、指使いや譜読みはなるべく家で音を出さないでイメトレ的な感じでやっていました。
ところがこれが続かない、だって、つまらないんですもん。
音がならないから、合っているかどうかも不安ですし、パカパカしながら持っていると、どうしても吹きたくなっちゃうんですよね。
カバー型のサックスの消音器を買おうかとも思いましたが、いかんせん値段が高くて、気軽に導入できない。そして、本当に消音効果がどれほどなのか分からないので、いざ買ってみて、実際には結構音が漏れてて、やっぱり家で使えないってなってしまったら、と考えると、どうしても手が出ませんでした。
それに、夜中に練習したいとなると、絶対に音が出ない必要があります。
そうこう考えていて見つけたのがEWI-USBなのです。
元々DTMをやっていたので、ホストDAW(パソコン上で音楽を作ったり演奏したりするソフトの総称)は持ってましたし、VSTi(パソコン内で音が鳴るソフトウェア楽器の総称)もあったので、あとはコントローラーだけあれば、音が鳴らせるという状態でした。
勿論、EWI-USBだけ買ってもスタンドアロン(ホストDAW無し)で動くVSTiも付いていますので、無くても良かったのですが、まああったのでより導入への精神的障壁は低かったと言えます。
先に言った、EWI-USBには付属の音源も付いているのですが、実はそれよりも、シンセ音色に特化して、EWIらしさを求める場合、IFWというEWI-USB(含むウインドシンセ)に特化したフリーシンセがあるのです。
フリー、即ちタダです。
ホストDAW上で使うには、MIDIのinputナンバーをEWI-USBとIFWとで合わせたり、色々と設定は必要ですが、使い方や設定の仕方などもググると沢山情報があるので、これはいいと早速導入しました。
そして、早速吹いてみましたが、カッコいいです。気分はT-SQUAREです、伊藤さんです、本田さんです。
そんで、運指もサックス(準拠)トランペット、フルート、クラリネットと色々と選べるようです。
僕は勿論サックスにしました。
指の反応とか、息の強さなどは色々と微調整が出来るようですが、特に設定をしなくてもデフォルトで大丈夫だった気がします。(もしかしたら、何かググッて適当に変えてるかもです。)
実はウインドシンセを買う時に迷ったのが、YAMAHAのWX5です。
こっちは、リードが付いていて、前にも書いたかもですが、リリコンの技術をYAMAHAが買って、開発されたウインドシンセなんですね。
なので、よりサックスらしさを出すとしたら、間違いなくこっちなんですけど、リードが変えられなかったり、値段がやっぱりお高かったり、それにウインドシンセがやりたい訳ではなく、どちらかというとサックスの運指の練習用に買おうと思ってましたので、息に関して、アンブシュアとかは、サックスを実際に吹いた時に練習すれば良いと割りと割りきって考えていましたので、結局EWI-USBの方を選びました。
さて、実際に平日はEWI-USBで運指を練習しつつ、譜読みや音使いに関しては適当に家でやり、週末にスタジオなど思いっきし吹ける場所でサックスを吹いてみてたら、その前に比べて、指があからさまによく動くようになっていてびっくりでした。
そして、指に気を取られないで済むので、より息や喉の使い方に集中して吹けるのです。
また、音域や出す音によって、指使いによって、音が変わる感じや、息の吹き込み方で変わる音色など、今まで気が付かなかったところに意識が回るようになりました。
それまでは、スタジオ付いて、サックスの準備して、ウォーミングアップして、さあ何か曲を吹こう!でもアレ?どうやるんだっけ?ふむふむ(譜読み中)、どれやってみよー、なんか違うな、ピコーン、ピコーン(スタジオ終了のお知らせ)。
みたいな感じで全然練習になって無かったんですよ。
それが、譜読みと指使いを事前にやっておいたので、すんなりと吹けるようになった訳です。
更に、すんなりしているので、余裕があります。
すると、今まで適当に流していたウォーミングアップに時間を取れるようになった訳です。
具体的にはロングトーンです。
そうすると、基本的な息の使い方が出来る様になるのか、今まで出しにくかった音とか、一発で出なかった音が自然に出るようになりました。
また、ロングトーンのお陰か音色も心なしか気持ち良くなった(?)ように思うのです。
なので、結論から言うと、EWI-USBは、運指に限って使えば、間違いなくサックスの練習に使えます!
ただ、EWI-USBには低音キー(Bbキー)やパームキーは無いので、その音域を使う曲の場合やスケール練習などは、勿論実際にサックスで練習する必要があります。
とは言え、通常キーでの運指はこれでまかなえるので、十分な効率アップではないかと思うのです。
パームキーや低音部は息の吹き込み方も重要ですので、結局、実際にサックスを吹いた方が多分、指だけでやるよりは効率的だとも思います。
僕はFLstudioというDAWソフトで使っていますが、今度、別の機会にでもFLでのEWI-USBの使い方とか、設定の仕方、どんな風に使っているかなど紹介したいなと思います。
サックス始めて練習時間や練習場所、に困っているとか、音色や奏法に悩んでいる方がいましたら、スタジオ代稼いで頑張って通うとか、リード、ネック、リガチャー、マウスピースなどを変えるとかするよりも、EWI-USBを買って、お家で運指と頭の体操(譜読み)、スタジオ(サックス吹ける場所)で息の練習みたいに分けてやった方が、お財布にも優しいかも知れませんよ!!
Akai Professional 管楽器 ウインドMIDIコントローラー EWI USB
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Akai Professional 管楽器 ワイヤレス ウインドシンセサイザー リアル楽器音源 EWI5000
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