サブカルアキバパパ

アキバ、サブカル、子育てについて語っていきます。


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おもしろ動画紹介シリーズ!!Steely Dan "The Making of Aja"について

 

Aja

Aja

 

 

 

さてさて、今回は動画チャンネルではなく、単発の動画を紹介したいと思います。

 

こちらです。

https://www.youtube.com/watch?v=mHVHSUXBhk4

 

映画みたいな感じの1時間のドキュメンタリー番組ですかね?

 

AORの伝説的バンド、Steely Danのこれまた伝説的なアルバム「Aja」についての動画です。

 

ドナルド・フェイゲンウォルター・ベッカーの生の声、生演奏、当時を思い返しての色んな話が聴けるんです。

 

そして、ドナルドが自身でAja内の曲についてのアナライズをしてくれていて、これがまたカッコいい。

 

冒頭はどんな風にSteely DanがアルバムAjaを作るに至ったかが語られスタジオミュージシャンが起用されるに至った経緯と、それぞれの当時Ajaに参加していたスタジオミュージシャンたちの声が聞けます。

 

スタジオでドナルドとウォルターがAjaの曲をそれぞれミキサー卓で音源のトラック毎に聴きながらこれは誰が弾いたフレーズだ!とか、ここはこんな風にして録音した!みたいな当時を思い起こしてのお話がとってもクールです。

 

そして、ドナルドとウォルターの場面と当時弾いてていスタジオミュージシャンのインタビューとを交互に交錯していきます。

 

ワントラックのフレーズから原曲へ繋がり、そしてそのワンフレーズがどの様にして生まれていったのか?

 

そのトラックはどんな風に録音されたのか?当時を思い起こされながら様々な話が展開していくのです。

 

ドラマーであるAndy Gillの語る、

 

ハイハットを数拍おきに髪の毛一本くらいオープンにしてこのサウンドを作った」

 

と語るシーンで当時はレコーディング技術が追いついていないため、その微妙なニュアンスを録音することが出来なかったって話だとか。

 

また,ベーシストのChuck Raineyがウォルターからスラップではなく指弾きでやるように言われ、何度も録り直しがされている中で、こっそりと体の向きを変えて、低めのパーテーションに隠れるような形で気が付かれないように指弾きではなくスラップを弾き、

 

「結局、後になるまで気付かれなかったよ」

 

って語るシーンとか本当に好きです。

 

それからドナルドが語るところで、その前にドラマーのアンディがスティーリー・ダンの二人はバンド丸ごと首にしたりするんだって話をしたあとで、ドナルドの語りに移るんですが、そこでドナルドはウォルターといいレコードを聞くと、

 

「こいつはすごい!スタジオに呼ぼう!!」

 

って言っていたそうで、どんな事が得意そうだろうか?どんな曲が彼らには合うかな?なんて話をしていたそうで、そういう大胆というか、大きな枠組みでの考え方がすごいなって思いました。

 

だって、普通はレコードから流れてくる音を聴いて、「よし!こいつをうちのスタジオに呼ぼう!!」なんて思わないじゃないですか。

 

めっちゃ王子様とか王様の思考ですよね。

 

それから、Pegのギターソロを何人もギタリストを試した話とかラリー・カールトンが出てくる所とか、とにかくこの動画は見どころ満載で、AORを知っている人はともかく、それ以外でも音楽が好きな人とか、フュージョンやジャズが好きな人、とにかくまあ誰でもオススメの動画ですね。

 

真ん中から後半が始まるあたりで、このインタビュー当時のドナルドとウォルターの演奏が聴けますが、これもまたカッコいいです。

 

そして、後半でもめっちゃ炸裂するのが、今度は別のドラマーでBernard 'Pretty' Purdieが語る話で、ドナルドとウォルターがバーナードにシャッフルはいらない、モータウンも、シカゴもいらないと言われ、そこで彼は「パーディシャッフル」をやると言うんです。

 

すると彼らは何だそれは?と聞き返してきた。

 

そこで言うんです。

 

「君たちが望んでいるそのものだ」

 

って。

 

こんな話、すっごいカッコいいなって思います。

 

だって、自分の名前のリズムをこれからやるぞ!って言って、堂々とそれをお前たちが望むリズムそのものだ!って言い放つんですよ!!!

 

もう鳥肌ものでした。

 

また、バーナードは当時ものすごい売れっ子だったようで、その時の逸話をドナルドが話すのも面白いです。

 

んでね、もっとツッコみたくなるのが、そのバーナードが着ているセーターがどうしても大阪か下町かどっかのおばちゃんが着ているセーターにしか見えないという。。。。

 

後は後半の見どころで、サックスプレイヤーのWayne Shorterが、この方はマイルスと演奏していた方なのですが、マイルスの真似をしているところがあって、そういう部分がものすごく面白くて好きでしたね。

 

また、ウェイン・ショーターが語る当時の文化とか風潮みたいなのがすごく興味深かったです。

 

そして、最後に続くセッションはすごい聴き入ってしまいます。

 

ちょっとネタバレ感もあったかもですが、とにかく、音楽好きもそうでない人でも、色んな人にオススメしたいのがこのスティーリー・ダンの動画です。

 

この動画で一番印象に残ったのはウォルターのいつまでもずっと少年のような繊細で優しく真っ直ぐな瞳をしている所でした。

 

僕も年をとってもあんなふうに純粋な瞳をしていたいと思いました。

 

今日はそんなところです。

 

Aja

Aja