聖闘士星矢という熱き戦い
先日、実家へ行った時に、物置にしまっている漫画たちを引っ張り出してきて、子供達にも読める用にしようと画策したら、逆に自分がハマって、片付けながらも漫画を読みふけってしまったのですが、中でもやっぱり聖闘士星矢は今読んでも熱かったので、今日はその事を改めて語ります。
さて、聖闘士星矢とは言わずと知れたジャンプ黄金期における大熱血漫画、ファンタジーと男のロマンを合体させて、コスモで砕け散ったような作品です。
最近ではNetflixでオリジナルアニメが3Dで作られてます。
一部ストーリーや設定が原作と離れている所(特になぜか瞬が女)が原作ファンからは反感を買っているようですが、スピンオフというか、まあ原作を再現したものではないという認識で見れば、すごく面白い内容になっています。
Netflixの聖闘士星矢オリジナルアニメの何が面白いかって言うと、一番はセリフが英語だって事です。
勿論、主題歌も英語です。
ペガサスファンタジーは海外でも人気の高い楽曲で、結構メタル系の人とかが演奏してみた、歌ってみたみたいな動画が多く寄せられてます。
それまではみんな歌っている人は英語訛りの日本語歌詞でしたが、Netflix版が出てからは英語歌詞も見られるようになりましたね。
で、英語のセリフだと何が面白いって、聖闘士星矢って独特の世界観と熱さと名言が至るところに散りばめられているんですよ。
例えば、
「コスモを燃やせ!」
とか、
「お前はコスモを感じたことはあるか?」
とかもっと色々とあるんですが、これが英語だと
「バーニングコスモ!!」
とか
「ユーフィールユニバーシティ?」
とかって言ってて、なんかその英語の訳した雰囲気が妙にウケるというか面白いというか、それでいて、なんか熱いものを感じるのがNetflix版アニメ聖闘士星矢の魅力です。
あ、そう言えば、そもそもの聖闘士星矢のちゃんとした説明をしてませんでしたね。
改めて言うと聖闘士星矢は、聖闘士(セイントと読みます)と呼ばれる、己の肉体を武器に戦う戦士がいて、その聖闘士がアテナ(ギリシャ神話での戦いの女神)の化身(生まれ変わり)を守るために戦って行くというストーリーです。
そして、聖闘士は普通の人とは違うところがあって、コスモ(小宇宙)を燃やして戦うのです。
コスモの説明は、第1巻で真鈴さんの言を借りますと、まず、生身で石を砕こうとしても、普通無理じゃないですか。
石をパンチしたりチョップしても、手の方が痛いですよね?
ですが、ここで真鈴さんは言うのです。
そもそも、万物は原子で出来ているのだと。
石も肉体も全てが原子によって成り立っている、我々聖闘士はその原子を断ち切ることによって破壊を行うのだと。
そして、その原子を断ち切る為には、原子を認識しなくては断ち切れない。
要するに認識出来ないものは壊せないという事です。
なので、原子を認識するために、全ては原子で出来ている、小さなものから大きなものまで、全部原子であるという認識をし、全てに宇宙を感じる事が聖闘士の基本であり、そして自分自身の中に宇宙を感じられることこそ、聖闘士の真髄という訳です。
自分の中の宇宙、そう、小宇宙と書いてコスモと読みます。
このコスモを燃やすことで破壊対象の原子を認識し、より強く、早く動けるように成り、壊すことが可能になると言う訳です。
え?何言っているのかよく分からない?
そのお気持ちもよく分かりますが、それを言ったら真鈴さんにケツが青いと言われてしまうのでやめましょう。
まあ、ようは、聖闘士星矢は、聖闘士同士がコスモを燃やして戦うんですけど、その際に勝敗を決定的にもたらすのがコスモの量だということです。
また、聖闘士も88星座ある中で、ランク付けがありまして、主人公たちは青銅聖闘士(ブロンズセイント)という一番下のランクになり、他には白銀聖闘士(シルバーセイント(プラチナじゃ無いんです))、黄金聖闘士(ゴールドセイント)とあって、ゴールドが最高位になり、黄道12星座がそれに当たるわけです。
最近ではへびつかい座が黄道に接するようになり、13星座説も出てきましたよね。
それも実は反映されていて、そう、聖闘士星矢、キン肉マンと同じ様に今もまたここ数年前から連載が再開されたんですよ。
しかも全編オールカラーとかって凄まじい縛りプレイをされてるもんですから、作者の車田正美大先生もかなりの熱い人かなと。
聖闘士星矢の魅力は他にもあって、星座が使われているってのもそうなんですが、それぞれの聖闘士は自分の星座をモチーフにした聖衣(クロス)と呼ばれる鎧というよりガード、プロテクターみたいな物をまとって戦うんです。
この聖衣もまた、青銅聖衣、白銀聖衣、黄金聖衣、そしてTV版のみですが鋼鉄(スティール)聖衣などありまして、これが全身稼働可のフィギュアと一緒におもちゃで売られてたんですよ。
それが当時バンダイから発売されていてもうめっちゃみんな買ってました。
誰が何の聖衣を持っているのかとか、誰かの家に遊びに行く時に何を持っていくかとか、そういった事をやってたのが懐かしいです。
そうそう、一昔前に秋葉原駅で聖闘士星矢の聖衣の最新版とか昔のとかも含めたフィギュア(フィギュアと言っていいのかちょっと迷います)が展示されていたことがありました。
また、聖闘士星矢はファミコンにもなり、当時は本当に一斉を風靡していたと思います。
アニメは毎週分前にテレビの前に座って見てましたし、ジャンプも毎週食い入るように読んでました。
まあ、そんな感じの漫画が聖闘士星矢なのですが、最近実家の物置からサルベージして、改めて読んでみて大人になった今だからこそ感じた事があり、それを言いたくて筆を取りました。
っというのも、単行本の巻末に必ず、ファンレターだったり、車田正美先生宛の業界関係者からのお手紙が紹介されるのですが、みんな必ずと行っていいほど、「
自分も星矢(聖闘士星矢の主人公)に負けないようにコスモを燃やして頑張ります!!!」
みたいな事が書かれているんですよ。
星矢だけでなく、主人公キャラがドラえもんみたく複数いて、それぞれ人気があるんですね。
女性陣に人気があるとか、男性陣に人気があるとか、中でも龍星座の紫龍という長髪の本気で戦うと必ず聖衣が脱げるという展開になり、失明、治る、失明、治るを繰り返すキャラが堂々の1位を締めていました。
この時、小学生の僕は気が付きませんでしたが、いわゆる腐女子という存在がこの頃から台頭してきたのだなと振り返ってみると「あー、そう言えばそうだったなー」って思います。
クラスの女子で聖闘士星矢のいち場面をコピーして切り取って持っている女ん子達が集まった何か喋っていたのですが、僕としては単純に聖闘士星矢好きだから一緒にその輪に加わりたかったのですが、女の子達からすると、まあ、腐女子仲間でない僕は仲間ではない訳で、
「あんたは関係ないからあっちにいって」
みたいにあしらわれてました。
他にも前にも書いたかもですが、父が珍しく一緒に連れて行ってくれた映画が聖闘士星矢だったのですが、もう、超満員で、キャラクターが出てくる度に黄色い声援と悲鳴が溢れかえっていたんです。
中でも、紫龍、氷河、瞬の3人は女子の悲鳴が激しく、反対に最後に出てくる主人公の星矢に関しては全然声援が無かったのが子供ながらにすごくがっかりした記憶があります。
そういう人気を反映していたからなのか、確か映画版の登場順も紫龍、氷河、瞬、一輝、星矢の順で、4人目以降は声援が激減するみたいな感じだったと思います。
そして、その腐女子を作ったなと改めて分かるのが、単行本の巻末でのファンレター紹介です。
ここでは小学生から中学生、高校生と沢山の女子たちが、聖闘士星矢について熱く語り、将来の夢を漫画家や声優と言ったようにはつらつと語られていました。
こういう背景があったのだなぁと読んでいてしみじみ思い、こんな風に人を熱くたぎらせる漫画って本当にすごいなって思ったんです。
なんかの男女評論か何かで、
「女子は男子の友情みたいな行動が、頭では理解出来たとしても、実際にはそのほとんどがそういった行動を取れないと言われていて、だからこそ、女子は男の友情的な物語に弱い、つまりは自分たちがなし得ない理想を漫画の中で行われているからこと、共感がものすごく得られるのだ」
って書いてあったのですが、今思うとまさに聖闘士星矢はそれだなって思います。
命をかけて大義のために、友のために、熱き血潮の兄弟のために戦う星矢達は、男子のみならず、自分たちではおよそ到達出来ない領域として、女子から圧倒的な共感と支持を得ていたのだなとうなずけます。
それから、聖闘士星矢を語る上ではかかせないのが、やはり、必殺技ですね。
ネーミングセンスや技の効果とかが、本当にそれぞれの星座の特性を生かしていて、見ていて本当に毎回、この星座の聖闘士はどんな必殺技を使うのか?って毎回楽しみにしながら見ていました。
ミリオンゴーストアタックとかイーグルトゥークラッシュとか、白銀聖闘士の技なんですが、それも一度しか出てこなかったり漫画版でしか出てこない技もありますが、そういうのも大体覚えてますよね。
またね、必殺技だけじゃなくて、その前の枕詞とかカッコいいんですよ。
舞え!!白鳥よ!!
とか
甦れ!!!龍よ!
みたいなね、もうなんだろう、絶対にこれ日常生活で、いや、人生で一度でもこんなセリフ言わねーよって、「運転手さん、前の車を追ってください」的な感じのかっこいいいセリフがオンパレードなんですよね。
そして、この熱量は作者の車田正美大先生が自身のコスモの熱さなのだなと毎回の巻頭のメッセージを見ていて思いました。
豪邸も手に入った、外車も女も不自由しなくなった、それでも、、みたいな事を言うんですよ。
いやー、本当に熱い人なんだなって、だからこそ色んなスタッフさんを巻き込んでコスモを燃やさせて、沢山の腐女子を生産し、キッズたちを興奮させ、一つの社会現象を巻き起こしたのだなって思いました。
いやー、聖闘士星矢、熱すぎてもう止まらないです。
今日はそんな感じです。
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