ご飯とクリエイティビティ~消費から創造へ~
最近、ちょっと前に子供達の間で物凄く流行ったゲームをご存知でしょうか?
マインクラフトというゲームです。
後発でドラクエが「ドラゴンクエストビルダーズ」として出しており、その広告に「メルキド3LDKで3000万G、マイラ2LDK(温泉付き)2500万G」みたいな広告がありましたね。
マインクラフトは、立体的なドット絵の世界に自分が入り込んで、ドット絵の世界を自分で作るというモノです。
レゴをゲームの仮想世界でやるみたいな感覚にも似ているんじゃないでしょうか。
特に小学校高学年以上の男子に物凄い大人気で、一昨年あたりからYouTubeでヒカキンがマイクラ実況をして凄いアクセスを集めていました。
マイクラは自分で冒険に出たり、発掘したり、イベントをクリアする楽しみもありますが、最大の楽しみは、イベントや冒険で発掘、GETしたアイテム類を使って、道や施設などの建物を作ったり、或いは作ったモノを爆弾とか攻撃アイテムで破壊したりすることが主な楽しみになっているみたいです。
人によっては、スーパーマリオの画面を作っちゃった人だったり、ファミリーマートを作ってみたり、ドット絵の発想を使って、色々なモノを作っていたりします。
また、単に静止した物体だけではなく、ベルトコンベアがあったり、あるアイテムなり物質と別の何かがぶつかると、変化したりなど動的な変化もあったりするため、小学生が、家畜小屋を作って、ベルトコンベアと剣か何かの攻撃アイテムを置いて、自動的に家畜から肉を作る施設を作ったなどというケースもありました。
まさに発想次第で色んな拡張性があるというのが、面白いですね。
それからRPGツクールというゲームをご存知でしょうか?
昔パソコンで最初に出て、それからファミコンに移植され、そこからはずっと長く色んなハードでシリーズを更新し続けながらリリースされたゲームで、ゲームを作れるゲームです。
因みに僕はサウンドノベルツクールというのを買ってみたんですが、文字を打ち込むのがかなり面倒で、頓挫した記憶があります。
そのRPGツクールですが、RPGアツマールというニコニコ動画系のサイトがあり、そこに自分で作ったRPGをそこに投稿してユーザーに遊んでもらったり、一度遊んだユーザーがコメントで遊んでいるユーザーにアドバイスをしたりなどという面白いコミュニケーションが出来ています。
また、ゲームを作るエンジンも色々なものがあり、スマホでゲームを作れたり、フリーソフトでゲームが作れたりなどできます。
有名なのはUnityでしょう。
3DCGのゲームも作れちゃう、本格派エンジンなのに無料で使えるという太っ腹仕様。
個人クリエイターのみならず、自分で趣味で作って遊んでみようという人でも気軽に使えるのがいいです。
音楽も、聴くだけの時代から、DTM(デスクトップミュージック)に代表されるようにパソコンや今ではスマホで音楽を作れちゃう時代です。
オリジナルソングや、オリジナルミックス、DJソフトもフリーのモノが沢山ありますので、DJも家で気軽にPCDJとして高い機材を買わなくても、始められちゃいます。
それから、最近では手芸も注目されているクリエイティブな趣味の1つですね。
色んな手芸品のジャンルが多岐にわたって情報がネット上に出ているので、今まではマイナーだったジャンルのモノも、ネットを使って拡散されて知られるようになっています。
少し前にはDIYで日曜大工が流行りましたよね。
この流れは今でも健在で、イケアやニトリなどの格安家具が出回ってきているにも関わらず、自分で設計して、自分で作って、自分で組み立ててとやる人は絶えません。
最近では洋服も3Dプリンタで作れる時代が近づいてきているそうです。
素材的にはまだまだ今の洋服には遠いようですが、50年代にポリエステルが出てきた時に、こんなものが絹や綿の代わりになるものかと言われていたのが、今やスポーツウェアにとっては無くてはならない時代です。
ですから、きっとデザインをダウンロードして3Dプリンタで自分の洋服を作る時代も遠くはなさそうです。
そして、3Dプリンタのいいところは、気に入らなくなったり、小さくなって着れなくなったら、もう一度材料に溶かして、新しく作り直せるので、廃棄材料がかなり少なくなりそうですね。
未来に向けても徐々に自分で作って共有して楽しむというサイクルはドンドン色んな業界へと浸透して行く気がします。
自分で作って、共有して、楽しむ。
これって、実は、原点はご飯だと思ったんですよ。
ご飯を作って、家族で囲んで、お腹いっぱいでハッピー。
この流れは実は僕達は非常に昔から自然に行われていて、それが当たり前となっていたのですが、日本人のクリエイティビティって意外とこういうところに根付いて、あったんじゃないかと思うんです。
だって、外国とか海外だと、自炊ってかなりレアケースだって言いますよ。
自宅に食材を買って、自分で作ってご飯を食べる文化って世界中で考えると日本は結構特殊なケースだそうで、多くは外食産業が盛んで、日常的に毎日食べられるので、単価もそれなりに安く食べられるんです。
なので、自分で作って、共有して、楽しむ文化っていう、今のIT時代のクリエイターの認識は日本には既に古くから植え付けられていて、それが時代とマッチして日本のクリエイター人口が増えていっているんじゃないかと思うんですよね。
元々職人って言われるくらい、日本人ってこだわりがあって、それって海外からいうとクリエイティビティなんですよ。
だから、大工場における大量生産時代の名残としての平準化教育がずっとなされているにも関わらず、日本人のクリエイティビティが失われずに、残っているってのは、この自炊文化があるからなんじゃないかと僕は思いました。
自炊とクリエイティブ、これってすごっく同じなんじゃないかなって思ったんです。
でも、この事気が付けるのって、実は少なくて、ご飯を作っている女性は、オタクな人ではない場合が多いので、クリエイターでない人が多いですし、男の人はそもそも自炊しないです。
なので、自炊をしていて、家族で食べているような環境、例えば、自炊しているシングルファーザーとか、奥さんがバリバリ外で稼いでくる主夫とか、オタクと自炊が合体して初めて気が付ける要素だったじゃないかなと。
まあ、そんな事に興奮しつつ、もっとよりアニメ、ゲーム、コンテンツが面白くなる時代が来そうだなとワクワクしながら、いつも明日を迎えています。
追伸
この記事を書いている時に、たまたま調べ物をして、ティラノビルダーを知り、サウンドノベルを作ることを思い立ちました。