清川元夢という魅力
最近、アニメのはじめの一歩を見だしたのですが、見続けていて、ウォルグ戦になって、トレーナーの声を聞いた時に、ふと、アレ、この人って思ってエンドロール見たら、やっぱり清川元夢さんで、久々に聞いても相変わらずいい声だなって思ったので、今日は声優ネタというか、清川元夢さんの話をしようと思います。
元々この人を知ったのはエヴァからだたのですが、後にナディアを見てみて、ガーゴイルの憎らしいまでの冷静さと合理主義が逆にあの声によって魅力となって,悪役のはずなのに、聞けば聞くほどにドンドンセリフも相まみえて魅せられていくのを感じました。
エヴァとナディアでは清川さんのセリフが邂逅しているモノがあったりと、あとになって気が付くのもちょっと面白かったです。
因みに子供達もナディアを見ましたが、ガーゴイルには同じように興味を持っていたみたいで、鷺巣さんのガーゴイルのテーマも相まってテーマ曲を歌ってから、「ネモ君」とか言って、沢山真似してました。
やっぱり親子って似ているんですかね。共通して興味を持つポイントってあるのかなって思いました。
この人はセリフがいいのか、やはり演技が素晴らしいのか、とにかく名セリフが多いと思います。
印象的だったのは、劇場版のパンフレットの中で、若手声優に対しての苦言でした。
この人の声は本当に不思議だなぁと思います。とっても魅力的な声だと思うのです。
もう一人、僕の好きな人がいます。
中尾さんは他にフリーザが有名ですね。
今は色んな人がニコ生とかでモノマネをしていたりして面白いですね。
真似をされると言えば、アナゴさんで有名な若本規夫さんですね。
アナゴさんのイメージが強烈過ぎて忘れがちですが、この人、結構、強面キャラもやっているんですよね。
ドラゴンボールのセルなんかが一番有名かもですね。
若本さんは若手声優さん達に真似されたりもしていて、最近では杉田智和さんがよくモノマネをして、花澤香菜さんに絡んで、サザエさんの花沢さんの真似を誘ったラジオがちょっと話題になりましたね。
その杉田さんですが、小ネタ、下ネタをちょいちょい挟むフリートークが得意で、ラジオ、公開収録、イベントなどなど、色んなところでガンガンぶっこんでいくあのスタイルはとっても見ていて楽しいです。
「あ、花澤さん、俺椅子になろうか?」
は名セリフだと思います。今度、僕も女の人に使いたいと思っています。パクります。
その杉田さんのネタが気になって、幾つか動画でラジオやらイベントやらの映像と音声をチェックしてみたのですが、この人は、まず間のとり方が上手いと思いました。
そして、返し方や、話す内容、オープナーが秀逸で、ちゃんと事前準備が抜かりない人なのだなあと思いました。
間のとり方で言うと、戻るんですが、やはり我らが(いつの間にか)清川さんです。
この人のセリフがなんで、こんなにも記憶に残るのだろうかとチェックしてみるんですが、やはり間のとり方、一つ一つのセリフだったり、言葉だったりの間が、とってもリズムがいいんです。
そして、単にリズムが良いだけでなく、緩急付いていて、一辺倒では無いんですね。
それで、試しにちょっとこの人はそんなに上手くなさそうだなっていう声優さんのセリフで見てみると、思った通り、緩急が無くて、声色は変わっていても割りとリズムというのか間というのか、そういうのが一辺倒な気がするのです。
若手のアイドル声優さん達は演技をしたふりになって、演技をしていないなんて事を言われますが、これって、実は、声質を変えたりとか、声色をキャラに当てることはできていても、空気感、セリフのリズム感まで寄せられる人が少ないって事を言っているんじゃないかななんて思いました。
日本人は、割りと、楽器でもそうなんですが、音色とか、音程、ダイナミクスには非常にデリケートに対応するのですが、リズム感が弱い所があるそうです。
そして、ソロやアドリブにしても、日本人の場合、リズムのバリエーションが非常に少ない場合が多い為、割りとみんな一辺倒な演奏に聴こえてしまう場合があると誰かが言ってました。
楽器の世界でも、声優さんの世界でも、そんな風に日本人はリズムの処理の仕方が弱いのかも知れません。
因みに、歌の世界では、ブレスヴォイストレーナーの福島英氏は、英歌詞をリズム処理する能力が、そもそも日本人には欠けていると言っていました。
日本語歌詞のリズム感と、英歌詞のリズム感はそもそも違うので、文化と言語の違いだけでなく、リズム感の違いもあるのだそうです。
清川さんや中尾さん、若本さんなどのベテラン俳優、声優陣の方々はきっとこの辺の日本人が敏感に反応出来る音色、音程の変化だけでなく、日本人のちょっと不得手なリズム的な変化の付け方も会得しているからこそ、心に残る声、心に突き刺さるセリフが出てくるのかなぁなどと思いました。
芝居も演奏も、リズム感がやっぱ大事なんですね、きっと。