サブカルアキバパパ

アキバ、サブカル、子育てについて語っていきます。


スポンサードリンク

呪いの言葉について

皆さん、呪いの言葉って知ってますか?

 

そう、オン サウラ バケノ … みたいな呪文じゃなくて!

 

結論から言うと普通の言葉で、悪口や悪評の言葉、自分に向けられた悪意のある言葉とか悪意は無くてもネガティブな言葉を全て呪いだと僕は定義します。

 

じゃあそもそも、呪いってなんだろうって思った時に、陰陽師に出てくる呪(しゅ)という概念がすごく面白いです。

 

呪(しゅ)というのは、全てのものに宿っていて、また、関係性が出来ることを呪(しゅ)が結ばれると言います。

 

陰陽師達はこの呪(しゅ)を使って、或いは呪(しゅ)に従って何かを行うことで、術をかけたり解いたりする訳です。

 

この呪(しゅ)の概念は中々一筋縄では理解しにくいかもで、この話を安倍晴明(あべのせいめい)が話し出すと、源博雅(みなもとのひろまさ)は、

 

「晴明!よもや、それはまた、呪の話か?」

 

と言って、俺はその手の話は苦手だと言って晴明の口を閉ざそうとします。

 

この、晴明と博雅の関係はすごく面白くて、官位で言うと博雅の方が位が高いので、宮中で二人が会っていたり、二人以外の誰かがいる時、晴明は博雅に対して敬語で敬うような態度なのですが、二人きりの時はむしろぶっきらぼうで、タメ口以上に親しい口調なのです。

 

そして、一見して、帝に対してもあの男と言い放っていて、他の人達を見下しているようにも見えるのですが、博雅や蝉丸など一部の親しい友人達に対しては非常に親和的で尊敬しているのが伺えるのです。

 

この夢枕獏の描く、陰陽師の世界、どの本から読んでも物語は短編で1話完結なので、(一部、「滝夜叉姫」とか長編がありますが、これはこれで上下読むのオススメです!)読みやすくそして、すごく面白いです。

 

最近の話は、前に出てきた登場人物が再登場したりなども頻繁にあるので、そこから前に立ち戻って読んでもいいですし、始めの方から読んでいってもいいですし、とにかくこの和風ファンタジーの世界が本当に美しくて、素敵な言葉達に紡がれた世界観をどうかお楽しみ下さい。

 

さてさて、呪いから呪(しゅ)の話になり、陰陽師に飛んでしまって、遠回りしてしまいましたが、呪いについて元に戻すと、自分に向けられたネガティブな言葉を呪いと言いましたが、実はこの呪い、僕たちは昔からある最も親しい人達からずっと浴びせられてきているんですよ。

 

誰だか分かりますか?

 

そう、あなたのご両親です。

 

今、毒親って言葉が注目されていますが、別に毒親でなくても普通に、多分、日常的に僕らってネガティブな言葉を使っているけど、気がついてないレベルであると思うんですよ。

 

んで、僕らが普通に日常的に気がついてないレベルなのって、それまでそういう言葉を日常的に浴びてきたからなんですよね。

 

つまり、自分たちの親達からそういう言葉を浴びてきたから、そういう呪いの言葉に鈍感に気がついていなかったりする訳です。

 

呪いの言葉の一番の例は、

 

「お前はバカだねぇ」

 

みたいな言葉です。

 

親としてはどうしてこんな事が出来ないんだ?と疑問に思い、まあ、単なる感想のつもりでぼそっと言ってしまったりする言葉ってあると思います。

 

他にも

 

「うちの子は人前で話すのが苦手で~」、「〇〇はいっつも宿題間違える!」

 

などのこの子は何々が出来ないとか決めつけ系の言葉や

 

「片親で我慢して育っているから可愛そう」、「そんな事出来るわけない」

 

みたいな、自分の価値観を押し付ける言葉などです。

 

子供だけでなく、人の無意識は素直なので、そのままその聞いた言葉を飲み込んで行くのです。

 

なので、「あなたは出来ない」って言われると、「自分は出来ない人なのか」と認識して、それを言われなければ出来たような事も、出来ない人になるために、失敗する方向へと無意識的に向かって、結果失敗するというような事が起こりえます。

 

また、親の価値観をそのまま言葉に出したり、ネガティブな感想を子供の前で言葉にすると、子供はそのネガティブな言葉を学習します。

 

つまり、ネガティブな価値観や、親の価値観をそのまま吸収してしまう訳です。

 

そう、これが呪いの正体です。

 

親としては子供に呪いをかけるつもりは全く無く、むしろ逆にいい子になるようにと教育しようと思っているはずです。

 

ところが、かける言葉、普段使っている言葉や、子供の前で使う言葉に気をつけないと、逆効果になってしまう訳です。

 

そう、気が付かない内に子供に呪いをかけてしまっている訳です。

 

では、なぜ、親たちは呪いをかけてしまっているのかと言うと、実は親の親から呪いをかけられて気が付かないまま育っているからなんですね。

 

では、親の親はそのまた親からと、このように、呪いはずっと一子相伝のように連鎖して行きます。

 

では、断ち切る方法は?と言うと、そう、気がついた時点で自分自身が変わり、子供に対するだけでなく、普段から使う言葉や口癖を変えていくのです。

 

こうやって、口癖が変わる人達が徐々に増えていくと、今度はこっちがマジョリティになっていくので、まあ、いいのかなと思いますが、キリストも言う通り、正しい道はいつも隠されたところにひっそりと小さくあるって言いますよね。

 

逆に悪魔への道は大きくわかりやすいところにあると。

 

なので、ネガティブな言葉を使わないのが大衆化するのは、うーん、どうなのかなとか思いつつ、希望を持ってそうなって欲しいなと思っています。

 

人類は長いスパンで考えると、生活も精神も色々な面でよくなって来ているので、そこを信じて、心の面でも、徐々にみんないい人になって行くだろうって勝手に期待しています。

 

今日はそんな所です!