サブカルアキバパパ

アキバ、サブカル、子育てについて語っていきます。


スポンサードリンク

シンセのプリセット使うかどうか問題について

最近Twitter見ていて、シンセのプリセットを使うのダサいみたいな意見を誰かプロっぽい人が言ってたのか、それが波及して本当のプロはちゃんと全部音色をエディットして使っているとか、アマチュアはプリセットの音だからダサいみたいなよく分からない意見が出回っているみたいなので、今日はその辺りについてちょっと書きます。

 

さてさて、プリセット使うかどうか問題がそもそも起こった発端ってまずは音楽制作の民主化が起こったことに起因すると思うんですね。

 

音楽制作環境の民主化とは、ようはアマチュアもプロも作る環境が同じになってきたって事です。

 

つまり、物理的な制限におけるプロとアマとの差が無くなってきているという事です。

 

無論、ピンきりありますけど、とにかくアマチュアだろうと、普通にプロと変わらない機材を比較的安価に手に入れられ、同じ環境を揃えることが可能になって来たDTM業界。

 

また、音楽を仕事として発注を受けたりあるいは自分の作品を売ったりするのがネットを使って自由にできるようになって来ました。

 

なので、機材の面でも環境の面でもプロとアマを分ける境界線が非常に曖昧な状況になってきていると思います。

 

因みに昨今自称を含めたミュージシャンの平均年収は10万円だそうです。

 

月収ではなく、年収です。

 

なので、月1万円超えたら、ミュージシャンとして平均以上ということになります。

 

そんな中でまあ皆さんしのぎを削っているわけですよね。

 

そうして、You TubeTwitterSoundCloudなど色んな所で誰でも誰かが作った曲を聴くことが出来て、それを作った人がどんな人か?とかどんな権威があるとかどんな実績があるのかとかそういうのがなく、単に音楽を聴いていいか悪いかって判断される時代になりました。

 

なので、多分普通にプロが作ったのか素人が作ったのか分からないけどいい曲はいい曲としてある意味で公平に判断されていく時代になったんだと思うんですね。

 

つまりは音楽の民主化です。

 

ところが、前時代的とまでは言いませんが、ちょっと前まで今までの仕組みで稼いでいた人たちからすると、この状況ってあんまり良い状況じゃ無いんですよ。

 

その他の大勢にとってはとても良いことだけど、既得権を得ている層にとってだけはとても不都合な状況なのです。

 

だって、ある意味で誰だって音楽を作って売ったり、仕事を取ったりすることが可能な環境が全て揃ってしまったんですから、これまで既得権を得ていた人からすると今まで人脈や運などで掴んできた過去の繋がりがあるにせよ、仕事を奪われる可能性がものすごく出て来たわけですよ。

 

そうなると、まあ、そういう人から見て今まで見たことなかったクリエイターに対してまあ面白くないなって気持ちは少なからず無くはないと思います。

 

そんな中、まあ今まで稼げていた人からするとそういう新気鋭のクリエイター達との差別化を図らないといけません、戦略的にも精神衛生上も。

 

そのためかわかりませんが、初心者のDTMerを捕まえてマウントを取るような言い方をしたり、ブログや何かの発信媒体で苔下ろすような事を言っている人が割と少なくない感じがします。

 

もちろん、初心者の為の純粋なアドバイスをしている時もあるかと思いますが、時に自身が持っているイラつきの解消のために書かれているんじゃないかなって思えるような記事に出くわすこともしばしあります。

 

知識とノウハウを持っている人がそれを公開することで人の役に立つというのは素晴らしいと思います。

 

ですが、知識をひけらかして、弱者を叩くってのはちょっとかっこ悪いと思います。

 

でですね、シンセのプリセットに話を戻すんですけど、まあ普通にプリセット使って曲を書いているプロの人めっちゃいるんですよ。

 

なのに、なぜプリセット使うとダサくて、プロはエディットして使っているぜ的な発言が出たかと言うと、恐らくなのですが、これはポジショントークだと思うんです。

 

つまり、エディットしているぜって言っている人も実は普通にプリセットで曲を書くこともざらにあるんだと思うんですね。

 

ですが、曲を納品してもらう方の手前、そういう風にはあまり堂々と言えないじゃないですか。

 

だって、全て手作りで時間と手間暇をかけて作りましたって曲ととりまプリセット打ち込んで作っちゃいましたって曲。

 

大体同じクオリティの2曲が並んだら、多分人の人情的に後者より前者の人の曲を選びたくなると思うんですよ。

 

だって、とりまプリセットでって人より、何となく腕によりをかけて丹精込めて作った人の曲の方がお金を出す立場からすると、まあ、何となく良さそうなイメージしますもん。

 

まあ、でも本当はブラインドテストしてどっちがいいかって単純に曲の善し悪しで決めていった方がいいとは思うんですけどね。

 

とはいえ、そもそもが発注する前段階で曲がまだ出来ていない状態だとすると、後者のとりまプリセットの人には仕事は来にくいイメージですよね。

 

なので、現時点で仕事を請け負っている人という立場からすると、とりまプリセットって言えないんだと思うんです。

 

これが、天下の小室哲哉氏くらいになるとまた別で、ダンスピアノはローランドのプリセットだとか言われたら、逆にそれがみんな使いたくなるみたいな。

 

あそこまで突き抜けてしまうと、逆に信頼性がめちゃくちゃ高いですから、その人が選んだ音色なら間違いないって事になるんでしょうね。

 

なので、ここでプリセットダサいって言う人は、いわゆる有名プロデューサーではないにせよ、仕事を請け負って頑張っている人って立場の方なんじゃないかなって思います。

 

後は、シンセのエディットってすごく難しいし面倒だし、できる人がかなり少ない割に、そのエディットする技術に対する世間の評価ってあまり高い感じじゃないんですよ。

 

例えば、俺作曲出来まーすって言って、その場でコードならがら鼻歌作り出す人と、俺シンセエディット出来まーすって言って、その場でシンセをいじって、チュイーンとかウイウイウイウイウイウンとかよく分からない音を出す人。

 

どっちかシンプルにカッコいいか?あるいは女の子からウケるかって言ったら、間違いなく作曲の方だと思うんです。

 

シンセエディットはどちらかというと、「マジウケるー」の方のウケだと思うんですよ。

 

でもね、コード鳴らしてメロディ作るより、シンセの音をイチから作る方がめちゃくちゃ面倒だし大変なんですよ。

 

ですが、その苦労や技術の凄さって中々伝わりづらいんですよ、正直。

 

そうなると、シンセの音色をエディットしている人からすると、プリセットをバシバシ使って作曲をどんどんしていく人って、まあ、オタクから見たリア充くらい、すごく鼻にかかるんだと思うんですよね。

 

それでそれがリア充だったらヲタは文句言わないんですけど、リア充ほどではない、スクールカーストの平民みたいな感じというか、どちらかと言うと、ヲタではないレベルの人が作曲しているってだけでもてはやされているのを見ると、きっとヲタ的にはそれが許せないんじゃないかなと。

 

まあ、つまりは、エディットしている人からすると、プリセットで作曲しまくっている人がまあ鼻持ちならなくて、めっちゃカッコいい曲を作っている人に対しては叩け無いけど、ちょっとそれほどでもないなって人に向かっては強気に出れるみたいな。

 

そんな感じなんじゃないかと思うんです。

 

まあ、勝手に言っているだけですけどね。

 

まあ、なので、初心者のDTMreからすると正直、上級者からプリセットだせぇみたいな声が上がると、なんとなくプリセットは悪いのかみたいな空気が流れてしまって、じゃあエディットしないとってなって、そうなると今度は手が止まって、結局DTMやめちゃうってなっちゃいそうじゃないですか。

 

僕的にはそういう空気ってどうなのかな?って思うんです。

 

誰だって楽しく作曲したり演奏を楽しんでるような状況の方が良いんじゃないかなって思うんですよね。

 

別に下手な演奏をアップロードしていてもいいじゃないですか。

 

嫌なら見たければいいだけだし。

 

下手くそな曲だからってあげちゃいけないとか、公開したらダメって事は全然ないと思うんですよ。

 

寧ろ、下手くそであっても、どんどん公開して、色んな人の色んな意見をもらってどんどん上手になっていくってスパイラルの方が、クリエイターが育つ環境だと思うんですよね。

 

んで、僕からして思うにプリセットってぶっちゃけ音良いんですよ。

 

だって当たり前じゃないですか。

 

有料シンセの開発者がその音源を買ってもらうためにお金をかけて開発した音色ですよ?

 

それが、開発者よりもそのシンセのことを詳しくない人が、一朝一夕で開発者の作ったプリセットよりもいい音を作れるかって言ったら、中々難しいですよ。

 

無論、ゼロからでないにせよ、自分の曲に合わせて少しエディットするってのも分かりますが、多分そこいじる時間考えると、シンセのエディットが得意でない人は、ミキシングでどうにかするか、他のプリセットを探した方が早いんですよ。

 

だったら、その方が良いじゃないですか、それで曲が作れるなら僕は全然良いと思うんです。

 

もちろん、プリセットの音色をエディットしてより自分の曲に合った音を作り込むのもカッコいいしすごいと思います。

 

ですが、それが出来ない人は出いないなりのやり方で作ればいいと思うです。

 

エディットできる人はエディットして、エディット出来ない人はプリセットから選んで、そうやってひとそれぞれのやり方で曲を作っていけばいいのだと思います。

 

TETSUYA小室だけでなく、海外のプロデューサー達も作曲にそんなに時間がかけられませんから、バンバンプリセット使って曲を作っていますよ。

 

ってか、今はプリセットがいい音色であるだけでなく、選択肢も豊富なので、大体のプロデューサーさんたちは自分がよく使うプリセットをまとめておいて、さっと呼び出せるようにしているのが主流です。

 

無論、予めエディットした音色をそこに登録している場合もありますが、全部が全部エディットした音色って訳じゃありませんからね。

 

なので、初心者DTMerの方は、シンセのエディットって難しいかもって思ったら、そこにこだわらずに、バンバンプリセットの音色を使って、自分の作曲能力の幅を広げていけばいいんじゃないかと思います。

 

そうしている内に、ちょっと音色のエディットに興味が湧いたり、ちょっと余裕が出てきた時に少しいじってみようかなってなったら、シンセのエディットにトライしていってみればいいんだと思うんです。

 

最初からエディットしてない音色はクソとか、そういう暴論は無視して、普通にエディットしないプリセットの音色で堂々と僕はこの曲がカッコいいんだ!って言い張って作っちゃえばいいと思います。

 

本当にいいアドバイスをしてくれる人は、まず、こちらから求めない限りはわざわざアドバイスしてくれません。

 

それか、ディスるような言い方ではなく、もっと温かい言葉をかけてくれます。

 

なので、批判的な言い方をする人の意見や、マウントを取るような言い方、なんとなく冷たいなって感じの言葉には耳を傾けないで、その人はポジショントークに酔っていたいだけなんだなって思って勝手にブロックしてしまえばいいと思います。

 

今日はそんなところです。

 

シンセサイザーの全知識 本格派を目指すキミに!

シンセサイザーの全知識 本格派を目指すキミに!