サブカルアキバパパ

アキバ、サブカル、子育てについて語っていきます。


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日本で一番分かりやすいコードの本

 

コードのしくみ (若松正司の音楽セミナー)

コードのしくみ (若松正司の音楽セミナー)

 

 

 

若松正司の音楽セミナーってご存知でしょうか?

 

このシリーズは4冊あって、それぞれ

 

コードのしくみ①

 

コードの使い方①

 

コードのしくみ②

 

コードの使い方②

 

と2冊のタイトルが2巻ずつあるのです。

 

そして、読む順番が、先に書いたとおり、しくみ①、使い方①、しくみ②、使い方②という入れ子の順になっています。

 

最初に僕がこの本を見つけたのは大学時代で、大学の図書館でたまたま見つけました。

 

因みに、その時に一緒に借りたのはバルトークの作曲技法です。

 

かなりの落差がありますが、この本を最初に手にした時、一応はそれになりにコードについては知ってはいたのですが、より基礎的な部分をすごく見直すキッカケになり、また理解度が深まる機会にもなりました。

 

対象は大人を想定して書かれているようですが、絵のフレンドリーさから子供にも読ませられないかなとちょっと思っていて、ふりがなが無いのがちょっとアレですが、子供にもちょっと読ませてみたら、何となくピアノを弾きながら読んでくれないかななんて思って期待してつつ、最近買い直しました。

 

この本は既に絶版となっていて、あるとすれば中古や古本なんですが、なんと、使い方の②についてはせどりゃー(せどりをしている人、勝手にそう呼んでます)が買い占めているのか、Amazonだと定価を超えた値段しか見つからないです。

 

人によっては1200円の本なのに9000円って1万円近く値段を釣り上げてたりしていて、ひどいなぁって思ったりしています。

 

ですが、メルカリやヤフオクだと一部安く流通しているのもありますので、送料含めても定価以内で買えないことも無いです。

 

しかしながら、言ってしまうと、このシリーズ、実はものすごい間口が広いようで、使い方の②まで辿り着ける人はかなり稀かと思います。

 

まず、コードのしくみ①ですが、これはコードをこれから勉強したいとか知りたいという人向けで、音楽の知識はある程度あった方が多分読みやすいと思います。

 

逆に音符が全く読めないとか、楽器を全く弾いた事がないって人は、これを読む前に楽器を弾いたり、簡単なコードをある程度覚えたりしておく方がいいと思います。

(楽譜に関しては全く読めなくてもコードが覚えられれば、コードネームを見て音を出せば楽譜に書いてある音を理解しなくてもいいと思います。)

 

で、初心者向けかと思いきや、実は初心者から上級者まで幅広くカバーしてくれちゃいます。

 

中級と言わず上級と言ったのは何気に基本コード以外にも9thまでですが一部のテンションコードを解説していたりします。

 

まあ、あまり使わないコードも沢山ありますが、コードを覚える、或いは概念を理解するということであれば、この本1冊あれば、大体のコードは理解出来るようになります。

 

なので、もし見たことのないコードがあったとしても、この本を読んで理解しておけば大方の予測は付くと思います。

 

次にコードの使い方①になりますが、これは今度は①で覚えたコードを使って、コード進行について学習していきます。

 

コード進行のパターンというよりは、このコードは次にどのコードに行きやすいよってのが書かれていますので、これをカードか何かに書き出せば、コード進行を自分で見つけて作ることが出来るようになります。

 

そして、その上で、後半はジャズなんかで使われている手法が軽く触れて解説されています。

 

これも、難しい言葉は少なく、分かりやすい言い方で解説してくれています。

 

さて、お次はコードのしくみ②ですが、これはかなり上級者向けになります。

 

ここまで来ると、基本的なコードは身についていて、コード進行のパターンもある程度知っていて、コードを自分で移調したり出来る人向けになっているようです。

 

言いそびれましたが、この本は基本的にはハ長調もしくはイ短調、CメジャーかAマイナーのキーで解説されているので、この本で書かれたコードの12通り分応用することが出来ます。

 

コードのしくみ②は前半部が①で紹介しきれなかったテンションの11thと13thとオルタードテンションについて、後半部がセカンダリー・ドミナントサブドミナントマイナーなどの使い方などのダイアトニックコード以外を使う代理コードについて解説されています。

 

そして、最後のコードの使い方②についてですが、ある意味で現代版の対位法みたいな感じに近いですね。

 

コードは和声の範囲なので、対位法というと違うよって声が聞こえてきそうですが、1対1とか、1対2みたいな考え方が対位法に似ているからです。

 

コードの使い方②はより実践的に、メロディにコードを付ける場合、そのコードに対してはどんなコードが伴奏として考えられるかという事が書かれています。

 

かなり突っ込んだ内容になっているので、全部を覚えるのは非常に骨が折れると思います。

 

また、この本の法則を覚えていなくても、コードのしくみ②まで理解出来ていれば、ある程度のメロディにコードを付ける事は自然に出来ると思いますので、この使い方②までは学術的な研究という所では面白いですが、実践に取り入れるとしたら、コード進行のパターンが沢山書かれた本を頼りにした方が、割合、楽にコード進行が身につきやすいのかなとも思います。

 

なので、読み物として、資料としては非常に面白く、素晴らしい本だと思いますが、コードを実践的に使う場合は、この本の前に、いくつかのコード進行のパターンを覚えてしまったり、コード進行についての本を読んでからの方が、より理解しやすいと思います。

 

なので、ざっくりと、コードのしくみは①と②をコードの使い方は①が理解出来ていたら、後はコード進行のパターンを沢山手に入れて覚えたり演奏したり移調したりしていくといいと思います。

 

その上で、更なるステップアップをという感じ必要であれば、あるいは知的欲求が求めれば、使い方②を読み進めたらと思います。

 

なんとなく現場で使われている音楽理論全体を100%として、大体がコードのしくみ①とコードの使い方①が75%、コードのしくみ②までで、90~95%、残りの5~10%をコードの使い方②で埋めるみたいなイメージだと思います。

 

普通にポップスを弾き語るとかカバーするとかDTMで曲を作るとかであれば、75%あれば十分です。

 

ちょっとおしゃれなコードを知りたいって時にしくみ②があると便利。

 

使い方②は本当におまけのおまけで、どうしてもコンプリートして理解したいって人向けな感じがします。

 

無理して使い方②を理解したり読んだりしなくても、それまでの知識とその応用で十分にコードを使いこなせるからです。

 

逆に言うと、コードのしくみと使い方の本を応用してC以外のキーで試したり弾いたり、聴いたりしていないと、この本としては効能が半分以下位になっちゃうと思うので、1冊で勉強した内容は、復習する時は、12キーに応用してやっていくのが必須ではあります。

 

まあ、だからこそこの本はここかで薄いページ数でこれだけの内容をカバー出来たとも言えるでしょう。

 

音楽についてあんまり知らない人やコードって何?って人でも、きっとこのコードのしくみ①を読んだら、ちょっとピアノで鳴らしてみたり、音を聴いてみたりしたくなると思います。

 

それを機に楽器を始めてみてるなんてことがあったら、なんて素敵な事でしょうか。

 

今日はそんなところです。

 

コードのしくみ (若松正司の音楽セミナー)

コードのしくみ (若松正司の音楽セミナー)

 

 

 

 

若松正司の音楽セミナー/コードの使い方

若松正司の音楽セミナー/コードの使い方

 

 

 

コードのしくみ〈2〉 (若松正司の音楽セミナー)

コードのしくみ〈2〉 (若松正司の音楽セミナー)