サブカルアキバパパ

アキバ、サブカル、子育てについて語っていきます。


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CLAMPの名作、東京バビロンを今だからこそ振り返る。あな番の黒島と星ちゃん。

さてさて、あなたの番ですが最終回を迎えて、色んな反響がありましたね。

 

中でも多かったのが、黒島ちゃんの殺人鬼としての人格に共感できない声がすごく多かったと思います。

 

まあ、そりゃそうですよね、普通に考えて、殺人鬼の気持ちってのに共感する人が多かったら、それだけ潜在的な殺人願望持っている人が多いみたいで、ちょっと怖い気もしますからね。

 

なので、殺人鬼な人格に共感出来ない部分からか黒島ちゃんの演技についてとか、様々な伏線の回収の仕方が雑というか、なんとなくモヤッとして、納得出来ないみたいな意見も多く聞かれます。

 

ですが、僕はあの話を見て、ふと思い出したのです。

 

そう、言わずと知れたCLAMPの名作!!東京バビロンです!!!(いや、知らない人の方が多いんだろうな)

 

東京バビロンの簡単なストーリーは、様々な願望や夢、嫉妬や欲望が渦めく魔都・東京を舞台に、陰陽道の2大勢力である皇一門の頭首・皇昴流と、桜塚護の頭首・桜塚星史郎の恋愛(?)を、怪奇現象が巻き起こる中で繰り広げられていく、様々なドラマと共にお送りする物語です。

 

うーん、読み返してみてよく分からない内容ですが、興味がある方は、ちょっと読んでみて下さい。

 

東京バビロン自体は全7巻と割と読みやすい分量なのですが、実はこの皇昴流(すめらぎすばる)と桜塚星史郎(さくらずかせいしろう)、二人の物語はCLAMPの別の作品である「X」という漫画に続いていて、そのXの13巻あたりかな?の所でようやく二人の結末を迎えることになるのです。

 

「X」はXJAPANが映画の主題歌でForeverloveを歌った事でも有名ですかね。

 

そして、今回のあな番の裏ストーリーが2週連続でやりますよね。

 

黒島の過去編ですが、これの流れって多分だけど、家庭教師の先生が星ちゃん的な思考になった結果なんじゃないかなって事を思ったんです。

 

ちょっと以下は東京バビロンのネタバレになってしまうので、二人が何を賭けたのか?とか謎を楽しみながら読んでいきたい人は、ここでこのページを閉じて下さい。

 

んでもって、東京バビロンと、あとXを読み進めて二人の物語の終幕を見たらぜひ戻ってきて下さい。

 

すごい、おお、なるほどって思うかもです。(思わないかもです。)

 

ではでは、ちょっと気持ちを入れ直して。

 

東京バビロン見る人はここで折り返して。

 

それでは、以下に書いていきますね。

 

さて、黒島ちゃんの殺人鬼としての人格についてですが、まあ、多くの普通の意見としては分からなくは無いです。

 

ですが、まあ、僕もちょっとおかしな部分があるかもですが、黒島ちゃんが(扉の向こうの過去編で)白昼夢を見たように、ここでこれやっちゃいけないんだろうなって思うことを、想像するのって僕は結構ありました。

 

なので、あの、黒島ちゃんの白昼夢のシーンとか、普通に理解出来るなあってか共感しちゃいました。

 

普通の人はこんなこと考えすらしないだろうし、思いつきもしないだろうし、そもそも想像なんてしないんだろうなって思いつつも、別に僕の場合はそれをしたいと思って考えたというのではなく、欲望というよりも、単によくわからない分岐点の一つみたいな感じでした。

 

だから、まあ、ここでやったらこうなるなって思いつつ、それはそれで嫌だなって思ったりして、まあ、やらないのですが、お葬式とか結婚式で、これやったらその場が絶対にえらいことになって、ぶち壊すよなって思うような事を想像というか、頭の中で、今これをこうしたらこうなるなあとかって程度に思い描くんですよ。

 

んで、でも皆そんな事考えもしないよなあって思い直してたり。

 

で、今書いていてふと思ったんですが、お葬式とか結婚式とかってかたっ苦しい場面じゃ無いですか。

 

だから、もしかしたら僕の場合、ストレスから開放されるために、そういう事を無意識に想像することで、発散していなのかもです。

 

なので、別に殺人衝動とかは全くもって無いですが、まあ場違いな事を考えたり、普通は悲しい場面なんだろうなと思いつつも全然違うことを考えてたり、その逆だったりとちょっと捻くれたところがあったのかも知れません。

 

っというのも、高校時代に何回かお葬式に行くことがあったのですが、その場面を見て、明らかにこの人はその故人の為に泣いているのだろうか?と疑問に思った事が沢山あったんです。

 

その人が亡くなってしまったことはとても悲しい事だけど、そんなにお前泣くほどそいつと仲良かったっけ?って。

 

寧ろあなた、その場の雰囲気で泣いてますよね?みたいな。

 

周りが悲しんでいるからそれに合わせてね?とか普通、こうした方がいいだろうからそうているとか、なんかそういう感じの人達を見て、僕はどこか嘘くさいって思ってしまったんです。

 

それを思うと、そう言えば、小学校の時に教育実習生の先生が来たことがあったのですが、その時に、最後に教育実習生の先生が実習が終わる時、クラスの全員が泣いてたんですよ。

 

で、僕と一部の2人3人はどちらかというとシラケてというか、多分、そんなクラスの異常事態にちょっと引いてしまってたんだと思います。

 

なんか、嘘っぽいよなあって思いながら帰ったのを覚えています。

 

でも、きっと、先生はそれを見て、皆から泣いてもらって、先生も泣いていたのは多分本当の涙っぽいんですよね。

 

で、一部は本当に悲しくて泣いちゃっている子もいたとは思うです。

 

だけど、なんか、それに便乗して泣いている子とか、なんとなくそういうのが僕は嘘に見えて、すごくその場に嫌悪感を感じたりしてました。

 

そんな奴だからこそ、お葬式の場でも、この中で一体何人の人が本当にこの死について悲しんでいるのだろう?っていつも疑問に思いながら参列していたり、結婚式もこの中で一体何人の人が本当に彼らを祝福した気持ちでいるのだろうか?なんて思ったりしちゃうのがどこか拭えないんですよね。

 

でも、結婚式は割と感動しますし、ああ、この人は本当に祝福されているなあって感じる時も勿論あります。

 

で、話が飛んじゃいましたが、黒島の白昼夢のシーンはそんな訳で、何となく理解は出来るのです。

 

また、彼女が本編で色々と語る場面にしても、殺されたい願望と自分の衝動を抑えられない自分とか、色んなアンバランスな自分が内在していて、ああいう人に対して挑発的な態度や恍惚な表情を浮かべながら話していたりとか、そういうのって何となく分かる気がするんです。

 

要は、心がものすごく不安定な状況なんですよね。

 

だから、黒島ちゃんのどーやんと翔太くんの前でのシーンって、割と普通に僕は見てましたし、ああ、そういうことかって何となく納得は出来た感じですね。

 

それで、過去編に行くと、彼女は自分自身の違和感に怖さを覚えて、自分が異常なのではないかと考えて、懇意にしている家庭教師の先生に相談する訳ですよね。

 

そこで、家庭教師の先生が東京バビロンの星ちゃん的思考になるんじゃね?って話ですが、それをする前に、東京バビロンについて、ネタバレの話をまずはしますね。

 

東京バビロンでは昴流くんと星ちゃんがお互いに現代の陰陽師勢力の2大政党の頭首同士という設定で、最初は星ちゃんが昴流くんに偶然出会って、一目惚れするという話になっています。

 

そして、昴流くんには北都ちゃんという双子のお姉さんがいるのですが、北都ちゃんは昴流と星ちゃんの同性恋愛について、全力で応援しています。

 

後になって分かるのが、北都ちゃんは昴流の純朴な心と自己犠牲的な精神についてすごく心配していて、昴流自身が自分への執着が無頓着過ぎる故に自分をあまり大切にしていないう部分がありました。

 

それを心配した北都は、昴流に自分への執着を持たせるために、例え男だとしても恋愛に興味を持てば、自分へも執着を持てるようになり、結果的に昴流自身が自分を大事にしてくれるようになるだろうと考え、星ちゃんが昴流くんを口説く事に協力していました。

 

ですが、星ちゃんが昴流くんに近づいたのは実は半分は本当ですが、半分は違った事情があったのです。

 

元々、星ちゃんは桜塚護として陰陽術を使って人を殺める暗殺集団の頭首の息子でした。

 

そして、桜塚護を継いで初仕事をしていた時に、たまたま昴流がその現場に出くわしてしまう訳です。

 

幼かった昴流は、人が殺されているという状況があまり理解しておらず、星ちゃんに話しかけます。

 

そして、その会話の中で星ちゃんは昴流の心の純真さが自分とはまるで違う性質であることを見抜きます。

 

そこで、彼は昴流くんに賭けを申し込みます。

 

そう、暗殺集団の頭首の息子であった星ちゃんは人を殺すことになんら躊躇も罪悪感も感じない、今でいうとサイコパス的な性格だったんですね。

 

そんな彼は、そこに転がっている小石も、そこで寝転がっている死体も、自分にとっては同じだと言います。

 

ある意味で空の思想なんでけど、それは置いておきますね。

 

だから、人が苦しんでいようが、辛かろうが自分にはなんら関係なく、何も感じることはない。

 

そんな星ちゃんは幼い昴流にこんな話をします。

 

「知っているかい?桜の花びらは本当は真っ白なんだよ。でも、桜の木の下には死体が埋まっていて、桜はその死体の血をすすって、ほんの薄紅色の薄いピンクになるのだよ」

 

でも、こんな話を星ちゃんから聞いた昴流は、

 

「寒く無いんですか?」

 

って死体の身を案じる訳です。

 

そこで星ちゃんはもしかしたら、自分も昴流のような心を持てるのかも知れないって思ったのかもですね。

 

どこかで黒島マインド、普通の人と一緒居になってみたいって想いもあったからこそここで昴流くんと賭けをして彼を見逃したのかなって今になると思います。

 

まあ、そんなやりとりがあって、実は星ちゃんは昴流くんに対して愛し続ける事で、彼に対して愛情を持つことが出来るかも知れない、そして1年間彼を愛する努力をし、もし、それでも何も変わらなければ、彼を1年後に殺すって決めてたんです。

 

賭けは、星ちゃんが昴流を愛するか、何も感じないで自分は変わらないかを賭けていたって事です。

 

で、東京バビロンの物語の終盤で、ある事件がキッカケで星ちゃんは自分自身を偽ることを段々とやらなくなります。

 

その結果、昴流は今まで自分の知っていた星ちゃんが実は虚像であった事に気が付いていき、同時に自分自身が星ちゃんを愛してしまっている事に気がつくのです。

 

まあ、昴流くんは心が純真なので、どちらかというと、とても大切な人という事だと思います。

 

ボーイズラブではない感じですね。

 

でも、自分が大切に想っていた人が実は本性は殺人も厭わない、他人に対して本来は何も感じないサイコパス的な気質が本性だったことが分かります。

 

そして、賭けの期日からちょうど1年が過ぎた時に、昴流が幼かった時に起きた事の顛末を説明し、なぜ1年間愛し続ける努力をしたのかを話し、彼を殺めようとしますが、皇一門の前党首である昴流のおばあちゃんが確か邪魔するのかな?

 

それで一旦星ちゃんは引いて、昴流達の前から姿を表さなくなります。

 

その事が原因で昴流は自分の心のうちに閉じこもってしまい、そこから出てこれなくなるのです。

 

で、北都ちゃんはそんな昴流の心を呼び覚ますために、星ちゃんに戦いを挑みます。

 

自らの命と引き換えの術法で星ちゃんを縛る事と、昴流に向かって彼の目を覚ますために。

 

そうして、北都ちゃんの叫びは昴流に届き、事の顛末をおばあちゃんから聞かされ、昴流は全てを悟る訳です。

 

そして、桜塚護であり、双子の姉、北都ちゃんの仇となった星ちゃんを打つ為に、自分の力を強くするようになる所で、東京バビロンは終わります。

 

で、その後、Xという作品で昴流と星ちゃんはお互いに敵方として登場します。

 

この時、あな番の扉の向こうみたいに、それぞれのキャラクターのショートストーリーが単行本の後にあるんですよ。

 

それで、桜塚護の星ちゃんの東京バビロンでは描かれなかった話が出てきます。

 

ここで、桜塚護の前党首、星ちゃんのお母さんが出て来て、星ちゃんにこんな事を吹き込む訳ですよ。

 

「私は星史郎を愛しているわ、だからあなたが私を殺して頂戴」

 

つまり、愛しているので、愛している人に殺されることが最上の喜びであるという事を幼い星ちゃんに吹き込んでいく訳です。

 

恐らくこの事が、のちの彼に影響したのでしょう。

 

星ちゃんは口では昴流に対して何も感じないといいつつも、最後は北都ちゃんの縛りを利用して、昴流に殺されます。

 

ちょっとこじれたツンデレの始祖ですね。

 

そう、まさにこれ。

 

黒島ちゃんの家庭教師の先生。

 

黒島ちゃんの事が好きだから、愛しているからこそ、彼女の殺したい衝動を叶えてあげようとしたんじゃないですかね?

 

それで、愛している人に殺される喜び=桜塚家の思想に至り、彼女に殺された。

 

ってことじゃないかなって事を言いたくて、長々と今日は書きました。

 

まあ、普通に黒島ちゃんを校正させようとして、逆になにかのキッカケで彼女に殺されるってパターンかもですけど、なんとなくふと、あの先生の雰囲気からいくと自ら殺されに行った流れも無くはないかなって思って、星ちゃんの話と重ねてみました。

 

そんなネタバレをしてしまった東京バビロンですが、昴流と星ちゃんの話以外にもすごい社会的な問題とか、当時もっと話題になっても良かったんじゃないかって位、色んな人の心の闇や社会問題に突っ込んだ内容となっているので、これ読んで気になった方は、ぜひぜひ、手にとって読んでみて下さい!!

 

めっちゃめちゃオススメです!!

 

今回はそんな感じです。

 

2021年11月2日 追記

昴流くんの名前を「昴」と書いていた所ご指摘いただきましたので修正しました!

コメントで教えていただきまして、ありがとうございます。

併せまして不愉快な思いさせてしまった事お詫び申し上げます。

東京BABYLON 全7巻完結

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TOKYO BABYLON PHOTOGRAPHS

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