メロディを作るということ 3
さてさて、前回、前々回と日本人の音楽的な特性についてと、メロディはマルチタスクであることやマルチタスクはそもそも人間は苦手だけど、音楽をやっている人は実は無意識に行っていたという話をしました。
そして、メロディを作るというのは音程とリズムの2つの変化を同時に作っている為、そもそも脳が苦手なマルチタスクになっているので、それをバラバラに、一つ一つやっていこうと言うことで今回は、リズムについて作る事を話していこうと思います。
リズムを作ると言っても、多分、なんのこっちゃ?って人が多いと思います。
まあ、当たり前で、英単語を1つも知らないで、いきなり英作文をやれって言われても出いないのと同じで、まあ、せいぜいが「This is a pen」くらいしか作れないじゃないですか。
なので、リズムを作る時、始めに行うことは、リズムのパターンを丸覚えすることです。
英語でいうと英単語を覚える感じですね。
リズムのパターンは、基本的には以下の16個の組み合わせで成り立っています。
ちょっと分かり難いですが、○が音を出すタイミング、●を音を出さないタイミングと思って下さい。
パターン 口ずさむとすると…
○ ○ ○ ○ タン、タン、タン、タン
○ ○ ○ ● タン、タン、タン、ウン
○ ○ ● ○ タン、タン、ウン、タン
○ ● ○ ○ タン、ウン、タン、タン
- ○ ○ ○ ウン、タン、タン、タン
○ ○ ● ● タン、タン、ウン、ウン
○ ● ○ ● タン、ウン、タン、ウン
- ○ ○ ● ウン、タン、タン、ウン
○ ● ● ○ タン、ウン、ウン、タン
- ○ ● ○ ウン、タン、ウン、タン
- ● ○ ○ ウン、ウン、タン、タン
- ● ● ○ ウン、ウン、ウン、タン
- ● ○ ● ウン、ウン、タン、ウン
- ○ ● ● ウン、タン、ウン、ウン
○ ● ● ● タン、ウン、ウン、ウン
- ● ● ● ウン、ウン、ウン、ウン
まあ、数学が得意な人は4桁の2進数のパターンです。
○か●かは、1か0か。
2の4乗、2×2×2×2=16通りです。
そう、リズムパターンって、基本的には0と1で表現可能なのです。
基本的にはと言ったのは後述しますが、これだけでは表現しきれないパターンがあるからです。
さて、今16個のパターンを皆さんに見てもらいましたが、実際に、16このパターンを見ながら、ちょっと一緒に口ずさんでみて欲しいんですよね。
出来たら、一緒に「タン」の時には手を叩いて、「ウン」の時には手をお休み(両手を開いて落とす)みたいなジェスチャーと一緒にタン、ウンって手と口とでやってみて下さい!!
「○」の時は手を叩いて、「タン」と口ずさみ、「●」の時は手を開いて、「ウン」と口ずさみます。
一番上から16パターン、全部通してやってみるとちょっと気が付いた事があると思います。
そう、それは、自分の中で得意なパターンと、お?ってなるちょっと不得意なパターンがあるはずです。
それか、なんかこれは叩きやすいなって、初見でもすらっていけるパターンと、初見ではちょっと間違ってしまうパターンです。
実はこれ、他に人がいたら、周りの人にもやらせてみると分かるのですが、人によって、初見で間違えないパターンと、初見でちょっともたついたり、間違えたりするパターンって違うんですよ。
子供達とかにやらせてみるとそれが如実に現れてくれます。
で、この間違えるパターンってのの正体は、何かというと、今まで自分が聴いた事が少ないリズムパターンなんです。
だから、間違えないで出来るパターンが多い人ってのは、それだけ色んなリズムパターンを聴いてきて、憶えている人だというのが分かります。
なので、恐らくですが、一般的には子供よりも大人の方が、初見で間違えにくいと思われます。
なぜならば、大人の方が、子供に比べて、音楽を聴いていた絶対的な時間数が多いはずだからです。
っとまあ、ちょっとワークショップっぽく手を叩いたり、口ずさんだりしてもらいましたが、リズムの作り方に戻ると、お察しの通り、そうです、まずはこの16個のパターンから好きなパターンを選んで並べることから始めます。
選ぶパターンは4つ。
同じパターンを複数選んで構いません。
むしろ、2つか3つは同じパターンを選んで、1つか2つだけ違うパターンを選ぶという方が、メロディを作るという観点からはやりやすいかなと思います。
16通りあるパターンから幾つか適当にパターンを選んだら、そこからどうやってメロディに繋げていくか、次回以降にやっていこうと思います。
今日はそんな感じですね。