久々にサックスを吹く
最近、週末に中々時間が取れなくて、おざなりだったが、たまたま合いた時間が作れて、サックスを久々に吹きに行きました。
吹いた感じ、特に何がって訳でもないのですが、劣化もせず、進展もせずといった、ニュートラルな感じでした。
ふと、ラ・クールをよく見ながら吹いてみたんですが、アレ、ちゃんとタンギングのアーティキュレーションとか、ブレスの位置が明記されてるんですよね。
今まで音符しか見てなくて、適当に吹いてたんですが、クレシェンドとかの音のコントロールマークと一緒にアーティキュレーションとブレスを守ろうとすると、結構、集中力が必要で、簡単かな?って最初舐めてたんですけど、アレを守りつつ、ニュアンスを出そうとしたら、きっとスゲェ根性いるんだろうなって思いました。
でも、やってみて、ほうほう、これは確かに修行になるっぞって実感が湧き、先のインベンション1番の1テンポ10回苦行を思い出し、これでもやってみるか?と思ってやろうとしたんですが、、、、
え?
分かります?オチ。
そう、サックスって息使うじゃないですか。
テンポをゆっくりにすると、2分音符が最高で全音符に化けるじゃないですか。
しかも、ブレスで一番長い音は全音符以上繋げて吹いているんですよね。
ってか、最初のテンポでも息が結構キツかったのに、ゆっくりにして、伸ばしたら、息続かなるなるじゃないですか。
誰ですか?こんな罠仕掛けた人。
見事にハマってしまいました。
いや、僕が勝手に墓穴っただけなんですが。。。。
そもそも、ラ・クールは最初からゆっくりなテンポ設定なので、そこから半分ではなく、ちょっと遅くする程度で良かったんですよね。
そりゃそうだ。
だって最初のテンポが76だもん。
半分にしたら38で40割っちゃってるもんね。
循環呼吸マスターしないと吹けないレベルですよ。
まあまあ、そんなオチは置いておいて、それにしても、ピアノのハノンやインベンションにしても、サックスのラクール、バイオリンのカイザーとか、よく出来ているなぁと思います。
何度も弾いて、吹いて、演奏して、そして、手に、指に、腕に、身体に曲を馴染ませることで、演奏能力を総合的にアップするって訳ですよ。
なんか、これのギター版が無いのかなって思いました。
カルカッシはクラシックギター向けだし、エレキギターのインベンション、ラ・クール、カイザーにあたる練習曲があったらいいのになって思います。
まあ、要は、エレキギターでメロディを弾く事を想定した練習曲です。
バイオリンのカイザーをエレキギターでやれば、いいのかもですけど、弾くポジションとか、最低音がバイオリンの方が高いとか、細かい事言うとアレですし、エレキギターの場合、ポジション移動とか、同じ音でも、どのポジションで弾くか、どの弦で鳴らすかって音色がダイレクトに変わってくるので、大事だったりするじゃないですか。
なので、そういうのを加味したエレキギター版のスタンダードになるような練習があったら、いいのになって思います。
それはそうと、サックスはやっぱり生音で吹くととっても気持ちが良いですね。
なんでしょう、自分も楽器の一部と成って一緒に鳴っている感が凄く気持ちが良いです。
自分の身体も楽器と一緒に共鳴してるんですかね?
ピアノとかも(アップライトしか弾いたことありませんが)生音で弾くと、ピアノの音を身体にシャワーみたく浴びる感じがして、すっごく気持ちいいですよね。
振動数達が、うわーって自分の全面にぐわーって来る感じ。(表現が幼稚園児か!)
これは僕の持論ですが、多分、楽器の発する周波数って、単に音の高さだけでなく、固有振動数とか、何かそういった自分自身の身体に関する何かを揺らしてくれるんじゃないかと思うんです。
ヘッドホンでやるよりも、音を浴びてやるほうが、きっと上手くなるんだろうなって。
そして、健康や身体にもいいんじゃないかなって。
タクミがハチロクを完全にコントロールして全快ドリフトを決めるように、演奏者も、楽器を完全にコントロールして、アドリブを決めるんだろうなって。
話がそれました。(それにしても電車でD、面白すぎです!(そっちかよ!?))
サックスは運指と音がダイレクトに覚えているような気がします。
指の押さえ方で何の音を押さえているかってよりは、指の感覚と鳴っている音、吹いているスケールが対応するような感じです。
だから、スケールやシーケンス、コードを吹く時、音を一つ一つ意識して吹くとすっごく遅くなります。
でも、音を探しながら吹くと、結構間違えますが、ちょっと速くはなります。
うーん、どっちが良いのでしょう???
ギターとピアノの場合は、押さえて、鳴っている音ではなく、視覚的な位置関係と指の動かし方でスケールを覚えてます。
ですが、サックスは視覚的な位置情報って無いじゃないですか。
みんな管楽器奏者ってどうやってスケール覚えているんでしょうか?
ちょっと謎と疑問に気が付きました。
ピアノもギターも、割りと見渡して次に弾く鍵盤なり、指板なりが見えているのに対し、サックスやフルートなどの管楽器って、見渡すってよりは、指をどんな形に連続的に変化させていくのかって感じじゃないですか。
今度、奏者の人に聞いてみようかなって思います。
これがある意味で、単音楽器と複音楽器との違いなのかも知れませんね。
ギターやピアノは完全に視覚的イメージでスケールを覚えていますが、サックスには視覚的イメージがあまり無いですからね。
勿論、視覚的イメージ、指の位置だけで覚えてしまうと、単なる手癖でしかアドリブが弾けなくなりますので、視覚的情報と音情報を結びつける必要がありますが、サックスの場合は、ダイレクトに指の変化と音を繋いでますよね。
また、指で押さえる面も、奏者とは反対側に付いてますので、余計に視覚的情報が少ないですよね。
なんだかその辺りが不思議だなあとか思いつつ、自分がどんな風に習得していくのかを冷静に観察していってみようと思います。