最近DIという機材を買いました。
今まで存在は知っていたものの、使う機会とそれを用いる理由が無かったので使ってなかったのですが、いやはやこれがまた実にいい!
買ったのはPRSGuitarInterfaceって言って、これがWAVESのGTRってソフトに使うWAVES社とPRS社が共同開発で作ったというパソコンアプリに使う前提で創られているDIなんですね。
今まではそれを使わないでGTR3を単体で使っていたんですけど、入力はまあ適当にって感じで。
そして、それが実は本当に適当過ぎたッテのに最近気が付いたんですよ。
僕の環境はUSB型のオーディオインターフェースではなく、PCI端子を自作機に内蔵させるタイプのオーディオインターフェースを使ってたんですよ。
そんで、最初はミキサーにギターやらベースやらマイクやらシンセやらを繋いでミキサーからオーディオインターフェースにぶっこんでたんですが、段々とギター以外は殆ど使わねーってなって、それならミキサー通さないで直でギターをぶっさしてしまおうと思って、何も考えずに変換ケーブルでギターからオーディオインターフェースのラインへ直差ししてたんですよ。
でね、何となくなんですが、気持ち音はミキサー通した時よりもスッキリしたかなって思ったのと同時に、何となく音量が物足りないというか、小さいような気がしたんですよ。
でもまあ、GTRって結構元の音が小さくても、ゴリゴリのサウンドが作れちゃったりするので、それを頼りに今まではやっていた訳です。
んで、ふと、何故かDIの存在を最近になって知って、そもそもなんで必要なんだろうって思ったんですね。
んで調べてみたんですよ。
そしたら、ナントまあ、直差しもそうですが、それ以前にミキサーにギターを直で差している辺りから全然ダメダメな接続してたって事に気が付いた訳です。
以下ちょっと電気的な説明をするので、面倒な人はちょっと読み飛ばして下さい。
エレキギターって電気を使っていて、アンプとかエフェクターとかミキサーも全部電気なんですよね。
勿論オーディオインターフェースもそうですが、これらの機材って案外使っている側があまり意識しなくても普通に使える様に配慮がなされているんですよ。
なので、普通に使っていればこの問題はあまり考えたりせずに意識すらせずに使っていられるのですが、なにぶん僕はちょっと斜に構えたところもあったりするもんですから、ちょっと普通でないパターンになってしまった訳です。
んで、何が問題だったかというと、インピーダンスといって、それぞれの機材には入力と出力とで抵抗値が定まっているんです。
そして、通常はギターの出力インピーダンスってのは物凄く大きくて(数100~500Ωとか)、ミキサーやライン入力で受ける側のインピーダンスはそれに比べて全然小さいんです(10Ωとかそんな感じ)。
これは、抵抗値、インピーダンスが高いとそれだけノイズを含めやすい為、ミキサーなどのギターアンプ以外の音響機材(マイクとかシンセとかミキサー)ではインピーダンスを下げてノイズを拾わないようにしてるみたいなんですよ。
でも、エレキギターってノイズが命みたいな所があるじゃないですか。
だから、エレキギターやギターアンプはインピーダンスをわざと高くしてるんじゃないかなって思うんですけど、違ってたらゴメンナサイ。(詳しくはwebに聞いて下さい。)
↑単にエレキギターが作られた時に抵抗値を下げる技術がなくて、技術革新と共に低い抵抗値で転送出来る技術は出来たけど、既に大量に普及されたエレキギターにおいては、エレキギター制作の工程を変えるのが制作側にとってとってもデメリットが大きかったからという感じでしょうか?
まあまあつまりは、ギターは抵抗値が大きくて、それに対してミキサーなどのライン入力は抵抗値が小さいって訳です。
大きいモノを小さい穴に入れようとすると、当然その穴に入らなかった分はどっかいっちゃいますよね。
なので、それが電気的損失となって、音痩せの原因だったり、音量が足りなくる原因だったりするみたいなんですよ。
んで、もろこれを今までやってたってのに気が付いた訳です。
ギター(高いインピーダンス)を直でオーディオインターフェースのライン入力(低いインピーダンス)に入れているって訳です。
因みに、普通のUSBのオーディオインターフェースにはこれを解決するためのHi-Z入力と言って、入力側のインピーダンスを高くしてくれる機能が付いているんですね。
(これミキサーにも付けて欲しかったなぁとか思いました。)
ですが、僕の使っているオーディオインターフェースにはそれがなくて、全部ライン入力のみ、つまりは低いインピーダンスしか無かったんですよ。
なもんで、何となく音がスッキリはしたようなものの、小さいなぁって思ってた原因はまさにこのつなぎ方だった訳ですね。
んで、これを解決するには、ギターの場合は簡単にエフェクターを1つかませてやればいいみたいでした。
エフェクターをかませたら、音が変わっちゃうじゃんって思うかもですが、エフェクターには通常バイパスと言って、音を変えないでギターの信号をそのままスルーして送ってくれる機能があるんですね。
んで、エフェクターって通常は入力側の抵抗値が高くて、出力側の抵抗値が低くなってるので、まさに変換するのには持って来いなんですね。
だがしかーし!!
ここにも魔物が潜んでいました。
なんと、エフェクターにもトゥルーバイパスとバッファードバイパスとあって、簡単に言うと前者はさっきのインピーダンスの変換には使えないってことです。
トゥルーバイパスってのは、いわゆる本当にバイパスしちゃうよって意味みたいで、そもそも抵抗値を低くしている時点で、電気信号的には変わってるじゃないですか。
なので、ギターの音質にこだわる方々はこのインピーダンス変換を嫌がる場合があるらしく、(ってか単純にエフェクターBoxを沢山繋げるとどんどん音痩せしてしまうってことなのかもですが、)エフェクターでもインピーダンスが変わらないバージョンのがあるようでして、そのインピーダンス変換しないのが、トゥルーバイパスって訳です。
なので、僕の場合は手持ちの機材がトゥルーバイパスだった場合は結局ギターを直で指すのと変わらなくなってしまうって事実にぶち当たるのでした。
早速セコセコと、手持ちの機材が使えるかどうか調べてみて、確証は無かったんですが、まぁ多分大丈夫だろうって感じで、TECH21のGT2をバイパスで使ってみたんですが、まあ直で繋げるよりはいいかな程度でした。
そんなこんなで色々と試した結果、なんだ、DI要らないじゃんって思ってしばらくはこれで行こうと思ってました。
更に、改めてGT2の歪みをGTR3のクリーン系のアンプで鳴らすと、結構いい音がするじゃないですか!
おお、これは、これでありだぞ☆
今まで寝かしていた機材が再度復活って訳です★
結構テンションアゲアゲになります。
リバーブとかかけると、結構っぽくって、いいね!!みたいな。
でも若干音量がちょっと弱いかなって気はしたんですが、まあ直差しよりは上がっているので、いいかって思うことにしました。
と思っていたんですが。。。。。
色々とネットの海を漁っていると。。。。。。
あるじゃないですか。
GTR3専用のDIが!!!!!
しかもPRSとの共同開発★☆
これ試さない手はないでしょ???
そう思って、値段とか調べてみると、どうも新品はもうなさそうな雰囲気。
でも、色々と探してみると結構安い値段で買えそうな雰囲気。。。。。
よし、
買ってしまおうホトトギス!
清水の舞台へではなく、ネットの海へと華麗にダイブイントゥーザブルーしてみることにしました☆
そして、届いたのが冒頭で言ったこの製品!!
PRS Guitar Interface!!!!
何のひねりもねぇ!ネーミングやわぁ!!
でもかっこえええ!!!!
サイズは普通のコンパクトエフェクターと同じ程度の大きさです。
(GT2と同じサイズでした。)
早速キャノン(XLR)端子で繋いで音を出してみます。
ジャラーン!!!(爆音)
うおっと!
入力がデカイのか?と思い、ボリュームを見るも全然上がってないです。
ボリュームが壊れているのかと思いいじってみると、確かに大きくすると少し大きくなり、小さくすると少し小さくなります。
でも言えるのは全体的にメチャクチャ音が大きくなってると言う事です。
そして、GTR3のアンプをハイゲイン系のアンプ差し替えてみます。
ギャーン!!!!(文章で書くとなぁ。。。。。)
うおおおおおお!!すっげぇえ☆
このプラグイン、こんなに野太い音が出るのかよ!みたいなリアクション☆
今までのが何だったのか?聞き違いか?と思って、ギター直差しとDI経由とで音を比べてみました。
そしたら、確かに同じGTR3の設定なのに、入力方法が違うだけで、こんなにも変わるのかって位音が変わったのです。
簡単に言うと、ギター直でラインに入れてた場合は音が細くて、歪み系のアンプを選んでも歪みきれてなかったのが、DI経由で入れると、ガンガンめちゃめちゃ歪んでくれるんですね。
このアンプってこんなに歪んでくれるのかって位。
なので、改めてGTR3の良さというかなんというか、ってかむしろこのアンプシミュレーターってこのPRSGuitarInterfaceと一緒に組み合わせって使わないと全然持ち味出ねーじゃん!!!って思ったのですよ。
今までの宝の持ち腐れ感ってんですかね。
他のDIで試していないからなんとも言えないんですが、それにしてもこのPRSGuitarInterfaceは確かにGTR3と組み合わせて使うに相応しい機材だって思いました。
因みに、別環境で、古い奴ですがUSBオーディオインターフェースも持ってたので、音の違いみたいなのを試してみたんですよ。
USBオーディオインターフェースには先のHi-Z入力と言って、ギター入力を直で差してもインピーダンス損失なく入力出来るって仕組みがあるんですよ。
なので、Hi-Z入力にギターを直で入れるのと、ライン入力にPRSGuitarInterface経由で入れるのとでどの位音が変わるのかってやってみました。
すると、案外、意外とHi-Z入力直も音が悪くなかったです。
ちゃんとゲインも出ていますし、結構綺麗なというか、さっぱりしたというか、すっきりした音が出てくれます。
勿論、ゲイン(音量って意味で使ってますが、使い方がいいかどうかは置いておいて)が出てるので歪み系の音でもちゃんとギャンギャンいってくれて、おお!これはライン直よりは全然いいじゃないかって感じでした。
次にPRSGuitarInterface経由でやってみましたが、こっちはハイの入りが全然違いました。
Hi-Z入力よりも、高域とか超高域の音がすっごく入っている感じで、歪ませるとそれが更に凶悪になってくれます。
ピッキングハーモニクスとか上手くなくても、勝手に出てくれるんじゃないかって位、ノイジーな感じです。
勿論、ゲインは半端なくあります。
ただ、高域が出過ぎているせいなのか、若干低域、中域が抜けているように思ったんですね。
それで、歪みをかけないで両方の音を聞き比べてみました。
そうしたら、なんだかんだで、低域も中域もちゃんと出ていて、ハイゲイン系のアンプのキャラクターで高域が出過ぎな感じに聞こえているようだったというのが分かりました。
とは言え、USBオーディオインターフェース付属のHi-Z入力も悪くは無いなあって感じで、今のアンプシミュレート事情で考えると、別にDI噛ませなくても、結構良い感じで録れるんだなぁって改めて思いました。
余談ですが、このPRSGuitarInterface。サーっていうホワイトノイズみたいなのが結構あります。
なので、気になる人はノイズゲートとかEQで超高域を思いっきしカットして使ってもいいのかも知れません。
ただ、ドラムやベースとか他の楽器と一緒に音が出る場合、いわるゆスタジオでの本当のアンプの空気感みたいなのが入る感じなのか、あまりノイズは気にならないってか鳴っているのが分からない位ではあります。
ノイズが逆にオケと馴染む感じでしょうか。ギターの音がデジデジしなくなる的な?
でも、ギターだけのそれもクリーントーン系で綺麗に録りたいって時は、結構気になるレベルのサーなので、EQでカットか、録った後に、ノイズアナライザーで解析して綺麗に波形からノイズを取ってあげるといいと思います。
ノイズゲートをクリーントーンで使わないのは、ノイズゲートって結局、無音時には有効なのですが、音を出した時にゲート以上の音量の場合には結局ギターの音と一緒にサーってホワイトノイズが乗った音が出てしまうんですよ。
ところが、このノイズ混じりの音はドラムとかベースなどの楽器と一緒だと全然気にならなくなって、むしろ自然に聴こえるみたいな感じなんですね。
なので、クリア系の音で綺麗にノイズを除去したい場合はノイズゲートではなく、上記のEQかノイズアナライズがオススメです。
いやーそれにしてもこのPRSGuitarInterface、いいですね!!!
弾いていてクリーントーンも歪み系も両方共いいです!
GTR3が完全に別物に大化けしてくれちゃいました!!
GTR3に限らず、もしパソコン系のアンプシミュレーターを使っているギター系DTMerの人で、イマイチギターの音がデジタル臭いんだよなあって人がいましたら、一度、DIを噛ませて試してみるのをオススメします!
とは言え、買って試してドーン!だとリスクが高いので、恐らくは今はUSB系のオーディオインターフェースが主流だとは思いますので、持っているオーディオインターフェースをノートパソコンに繋げて、ヘッドホンと一緒に楽器屋さんに試奏してから買った方がいいと思います!
その時に、ギター系の楽器屋さんだとXRLケーブル無いことは無いと思いますが、貸してくださいって言うと、結構イレギュラーなので面倒くさそうな対応をされる場合もあるかもしれないので、持参しておいて、楽器屋さんには通常ギタリストが使うものだけを用意してもらう形にして試奏をされた方がより、精神衛生上も安全に試奏が出来るかと思います。
因みに、僕と同じようにGTR3持っている人でDI使ってみようかなって迷っている人は、間違いなくPRSGuitarInterfaceがオススメです。
GTR3はWAVESのSilver以上に同梱されてるので、WAVES持っている方で普段は他のアンプシミュレーター使っているって人がいたら、是非GTR3も試してみて下さい!
POD(PC版)、アンプリチューブ、ギターリグなどに比べて、歪み系が特に強いと思います。
(因みに、GTR3は単体で買うと、セールの時は特になのですが、先の3つの有名なアンプシミュレーターに比べて格段に値段が安く(ソフトだけの値段を見ると)完全版が買えます。WAVESは毎年定期的にセールをしてますので、過去記事とか過去のセール情報を元に一番近いセール時期を見計らって買うことをオススメします。)
後、個人的に歪み系のアンプシミュレーターで最近注目されている、BIOSってのがあるんですよね。
こっちは相当歪み系に強い印象の上にかなりマニアックな作りになっているので、真空管の種類や抵抗の個体差とかまで拘る人がいたら、面白いかもしれませんね。
僕も買ったらレビューしようと思います☆
Steinberg スタインバーグ DAWソフトウェア CUBASE PRO 10 通常版 CUBASE PRO /R
- 出版社/メーカー: Steinberg(スタインバーグ)
- 発売日: 2016/12/09
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (1件) を見る
Image-Line Software FL Studio 20 Signature 解説本バンドル EDM向け音楽制作用DAW Mac/Windows対応【国内正規品】
- 出版社/メーカー: Image Line
- 発売日: 2018/08/06
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る